2025-11-28

Same as Ever ~この不確実な世界で成功する人生戦略の立て方~

  

日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

Same as Ever ~この不確実な世界で成功する人生戦略の立て方~

2024年12月初版




1.著者



モーガン・ハウセル著

ベンチャーキャピタルのパートナーであり、投資コラムニストでもある
「サイコロジー・オブ・マネー」の著者



2.どんな期待を持って読んだか



「サイコロジー・オブ・マネー」の著者という理由だけで、
どんなことが書かれているのだろうと
期待が膨らんで手に取りました。

ちなみに、本のタイトル「Same as ever」
の日本語訳は、「相変わらず」「昔から変わらない」という意味
らしいです。



3.構成



0 はじめに
  変わりゆく世界の中で「決して変わることのないもの」に注目せよ
1 この世界は「危うく脆い」もの

  これまでの道筋を知ったとしても、これから向かう先がわかるわけではない。
2 リスクはいつでも「想定外」
  私たちは未来を予測するのがうまい。予想外の出来事さえ起こらなければ。
  この予想外の出来事こそ、すべての問題なのだ。 
3 「期待」と「現実」のギャップ
  幸せの第一の法則は、期待しすぎないこと。 
4「常識外れ」とは何か
  あなたが好むようなユニークな方法で世の中について考える人は、
   あなたが好まないようなユニークな方法でも世の中について考える。 
5 「数字」という厄介な罠
  人は「正確な予測」を求めているわけではない。「確かな感覚」を求めているのだ。
6 勝つのは「最高の物語」
  いつだって力があるのは「統計」よりも「物語」だ。 
7 「数値化できないこと」の中に真実がある
  この世界は「測れない力」によって動かされている。
8 平穏は「狂気の種」を蒔く
  狂気とは「いかれた」という意味ではない。
  狂気は普通のこと。狂気の先もまた普通のこと。 
9 もっと多く、もっと手っ取り早く、もっと急いで
  ドーピングでよいアイデアが浮かんでも、すぐに最悪のアイデアになる。
10 「革新」が生まれるとき
  ストレスは、好調なときにはありえない集中力を生む。
11 一瞬で起こる悲劇、時間をかけて起こる奇跡
  吉報を聞くには、時間がかかる。凶事は、一瞬にして起こりうる。 
12 塵も積もれば山となる
  些細なことの積み重ねが、とてつもない結果をもたらす。 
13 意気揚々と絶望せ
  進歩には「楽観」と「悲観」の両方が必要だ。 
14 完璧主義者が失っていること
  少し欠点があったほうが、大きな強みになる。 
15 成功にはコストがかかる
  追い求める価値のあるものには必ず多少の痛みが伴う。
  コツは痛みを気にしないこと。 
16 「優位性」はあっけなく陳腐化する
  走りつづけろ。優位な立場は、いずれ失われる。 
17 未来はいつも驚異に満ちている
  新しいテクノロジーが、どんな偉大なものにつながるかは、誰にも予測できない。
18 人生は思っているより過酷で、楽しくもない
  「噓で肥やされた部分の芝生はいつも青く見える」 
19 「インセンティブ」という世界最強の力
  インセンティブの方向がおかしくなると、行動もおかしくなる。
  人はどんなものも正当化し、擁護するよう導かれる。 
20 「経験」ほど説得力のあるものはない
  実際に経験してみて、「初めてわかる」ことがある。 
21 「長期的な視野」に立つには
  「私は長い目で見ている」と言うのは、
  エベレストの麓に立って頂上を指差し、
   「私はあそこを目指している」と言うようなものだ。
  まあ、それ自体は悪くない。では、やってみよう。
22 複雑にすると裏目に出る
  難しいからといって加点されるわけではない。 
23 外傷は癒えるが、心の傷はいつまでも消えない
  ほとんどの論争は、「意見の違い」よりも「経験の違い」によって生じる。



4.全体的な所感



読み進めていくうちにどんどん興味が湧き、
長かったが最後まで読んでしまいました。

不易流行の世界の中で
「決して変わることのないもの」を伝えるためのブログを再編集したらしい。
それを短編集として繋げた感じ。

欲、期待、チャンス、リスク、不確実性、格差などに対して、
人間が歴史上どのように反応してきたのか
という行動パターンを理解できます。

モヤモヤを言語化する能力がすごいですね。



5.個別の印象的な内容



P108より、
世の中には多くの情報があふれているため、
理にかなった正しい答えを見つけたくても、
データを冷静に精査することができない。
忙しく感情的な人間には、「無味乾燥な統計」よりも
「優れた物語」の方が影響や説得力を持つ。

P215より、
(時間を味方につける複利のパワー)
最も重要な問いが
「どうすれば最大のリターンを得られるのか」ではなく、
「できるだけ長く続けるために、
 どのくらいのリターンを得るのがちょうどいいのか」
であることに気づく

P226より、
悲観主義者のように貯蓄し、楽観主義者のように投資する。
悲観主義者のように計画し、楽観主義者のように夢を抱く

P257より、
(優位性はあっけなく陳腐化する)
進化では大きくなる傾向(より力強く、より大きな脳を支えられるため)
が顕著だが、、、ケガをみてみよう。
大きな動物はけがを負いやすい。
アリは、高くから落ちても無傷だが、
人間は10倍の高さから落ちれば死ぬ、
像は2倍の高さから落ちただけで水風船のように破裂する。

P277より、
Visaの創業者のディー・ホックはこう述べている。
本とは、著者が書いたものをはるかに超える存在である。
 書かれたものから人々が想像し、
 読み解くことのできるすべてである」。
新しいテクノロジーもこれに似ている。

P348より、
意見の不一致は、
人々が「何を知っているか」よりも、「何を経験したか」に
深く関係する



6.おすすめなのか



人間とは、どんな生物なのかを理解する一助になると思います。

「サイコロジー・オブ・マネー」のようなお金に関する内容は、
非常に少なく、少し残念でしたが、
それ以上に大きなテーマである人間とはどのように反応するのか
ということを考えるきっかけになりました。

かつて自分がかかわったスタートアップのCEOは、
悲観主義者のように苦しい展開における計画を考え、
楽観主義者のように長期的な夢を抱いていました。



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