2026-07-27

あの国の本当の思惑を見抜く地政学

 

日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

あの国の本当の思惑を見抜く地政学

2025年01月初版




1.著者


社會部部長

歴史・地政学を解説するYou Tubeチャンネル「社會部部長」



2.どんな期待を持って読んだか


「社會部部長」チャンネルを観て、

非常に素晴らしい学びの密度が高かったので、

読んでみました。



3.構成


第1章 アメリカ 強そうで弱い国

第2章 ロシア  平野に呪われた国

第3章 中国   海洋国家になろうとする大陸国家

第4章 日本   大陸国家になろうとした海洋国家



4.全体的な所感


これまで読んできた地政学の本とは一線を画す一冊でした。

学術的な内容は控えめに、現実的な内容が多かったです。


特に、近代の世界の動向が、広く簡潔に解説されていて、

専門的すぎないところが個人的にはとても楽しめました。



5.個別の印象的な内容


P35より、

目的とは、最終的に実現したいこと(なぜそれを達成したいのか)。

目標とは、目的を達成するために必要な結果(何を達成するのか)。

手段とは、目標を達成するための方法(どのように達成するのか)。


P60より、

攻撃防御の有利性は、

銃あり社会(攻撃有利)か、銃なし社会(防御有利)で区別できる。

攻撃防御の判別性は、

薬物依存率が高い(判別できない)か、薬物依存率が低い(判別できる)で区別できる。

 「銃あり社会」×「薬物依存率が高い」の国は、アメリカ

 「銃あり社会」×「薬物依存率が低い」の国は、スイス

 「銃なし社会」×「薬物依存率が高い」の国は、インドネシア

 「銃なし社会」×「薬物依存率が低い」の国は、日本


P112より、(後方基地~飛行場~上陸拠点)

アメリカの後方基地は、大西洋(対ロシア)にも太平洋(対中国)にもあてはまる。

大西洋では、イギリスが飛行場、上陸拠点がフランスになる。同様に、

太平洋では、日本が飛行場、韓国が上陸拠点になる。


P179より、(ロシアの資源外交)

ドイツは、エネルギー資源をロシアから大領に輸入しており、

ウクライナ侵攻前まで輸入全体に占めるロシア産エネルギーの割合は、

石油が34%、天然ガスが55%に上っていた。


P275より、

日本の一番の不安は、

朝鮮が弱いあまり、大陸覇権国に取り込み荒れてしまうことでした。

よって、開国から50年間の日本の戦略を3つの段階にわけるとこうなります。

①朝鮮を清の影響から断ち切る、

②朝鮮の近代化を進める、

③ロシアを極東から追い払う。

これが①で日清戦争、②が朝鮮統治、③が日露戦争でした。


P319より、

理想を現実に合わせることは、決して理想を捨てることを意味しません。

理想がなければ進歩しないから。現実を見なければ理想をかなえられないから。

コンパス(理想)は目的地への方向を示してくれるが、

その道のりには岩や水たまり(現実)が立ちはだかる。

だから、コンパスを時々確認しながら、障害を乗り越えることが大事。


P319より、

国家戦略の理想として、平和を掲げるだけでは不十分です。

現実の世界にある障害を見定め、どう乗り越えるのかを考慮すべきです。

①アメリカは、なぜ世界中に基地を設けるのか 

②ロシアは、なぜ領土拡大にこだわるのか 

③中国は、なぜ強国な態度にでるのか 

④日本は、なぜ大陸の奥に突き進んだのか 

これらを真に理解するには、

地理という壊しようがない檻に囚われていることを認識しなければならない。



6.おススメな人はどんな人か


・You Tubeを観ていなければ、全く知る由もなかったと著者なので、

 ぜひYou Tubeを観ていない人にもおすすめしたいです


・文章のわかりやすさも、内容の展開も、素晴らしいです


・本書をきっかけに、目的~目標~手段を自分事で考えてみました。

 

 目的 日本はずば抜けた能力のある人を活かせない社会になっていると感じます。

 だから、そのような人のチャレンジを邪魔しない社会を作りたいです。

 

 目標 そのために、社会を変革する有望なスタートアップへの投資を通して、

 チャレンジを応援したいと考えます。例えば、10年間で10社を支援したい。

 

 手段 どのようにするかは、年に1社max1000万円までならばだせそうだ。

 チケットサイズ1000万円で、効果を出すためには、

 プレやシード期のスタートアップを支援対象とするのがよいと思っています。



ありがとうございました、

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2026-07-26

個人投資家入門 by エナフン 株で勝つためのルール77


日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

個人投資家入門 by エナフン 株で勝つためのルール77

2023年11月初版




1.著者


奥山 月仁

会社員投資家

高校2年から株式投資を始め、大手企業社員としても働く。



2.どんな期待を持って読んだか


「個人投資家」を全面にアピールした本できになったので、

個人投資家としての勉強という位置づけで読んでみました。



3.構成


※長いので省略



4.全体的な所感


本書は、エナフン氏の過去の3冊を再編集したため、

ボリューミーでした。

基本的な話が多く、私個人としては既知の内容が多かった印象です。


個人投資家として、機関投資家と同じ土俵で戦わないために、

土俵をずらす必要性を再確認しました。


そして、著者はPEREPSを最重要視しているのだと理解しました。



5.個別の印象的な内容


P52より、(経営者)

創業社長にせよ、サラリーマン社長にせよ、

上場企業の経営者はどの方もとても魅力的だ。そんな方々の中から、

特に実力のある人を見つけるのは非常に難しい。


→スタートアップへのエンジェル投資は、創業者を重視しているつもりですが、

 経営者は皆、魅力的だよなと気づかされました、

 その前提でさらに何を見極めるのかをもっと真剣に考えねばと感じました


P97より、

一口に業績悪化といっても、良い業績悪化と悪い業績悪化がある。

隠れ成長株(増収減益)を探し出すには、

ボトムアップで丁寧に探索するしかない。


P99より、(流動性リスクが株価を押し下げる)

(小型株は)どれほど経営が順調でも、出来高が少なく、

売りたい時に売れない株はリスクが高い。

だからその分、割安に評価すべきだという考え方だ。


P141より、

VE投資法で初心者が探しやすいのは、時価総額が500億円以下の中小型株。

その理由は、

①事業が単純なので経営者が何をやろうとしているかがわかりやすい、

②成長余地が大きいので、テンバガーになりやすい、

③個人投資家でも経営者とコミュニケーションを図るチャンスが多い。


P276より、

長期投資においては、プラス思考が重要。

応援や感謝などの人間として良い感情が、プラス思考を後押しする。

マイナス思考では5年も同じ株を保有し続けるのは難しい。


P276より、

株式投資で成功するためには、あなたにも努力が求められるが、

それ以上に企業の努力によってもたらされているという事実を忘れるべきではない。

まるで有名小学校の教師がこう話すように。

「私はいつも、子供たちに元気になってもらおうと頑張ってきました。

 けど、コロナの蔓延でわかることがあります。実は私たち教師の方こそ、

 子供たちから元気をもらっていたなって…」



6.おススメな人はどんな人か


基本的なことが多く、数式もほぼでてこない平易な文章なので、

投資初心者向けだと思います。


ただし、長い投資経験を語る中で、

長期投資の神髄もたくさんちりばめられていると感じました。

投資経験が10年以上の人であれば、

この観点で自分に響く箇所が変わりそうです。



ありがとうございました、

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2026-07-25

富める者だけの資本主義に反旗を翻す

 

日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

富める者だけの資本主義に反旗を翻す

2025年04月初版




1.著者


原 丈人

ベンチャー事業経営者

シリコンバレーを代表するVC(デフタ・パートナーズ)を創業。

後に、アライアンス・フォーラム財団を設立。



2.どんな期待を持って読んだか


公益資本主義についての動画を観て、本も読んでいたが、

さらに新しい本に出合うことができました。


本当に、公益資本主義が正解なのかを知りたくて、

読みました。



3.構成


第1章 大切なのは「自分の頭で考える」こと。

    他人の決めたルールがおかしいと思ったら、どうする?

第2章 自分の目で見よう、肌で感じよう。

    机の上の勉強だけじゃわからないことだらけ!

第3章 解決策は、必ずどこかにある。

    困ったときこそ、「自分の頭で考える」が試される

第4章 どう学ぶ? 人生を切り拓くために。

    大学とは夢を実現するための武器を得るところ

第5章 人は「信頼」されると「奮起」します。

    リーダーになったら、まずは仲間に信頼を与えよう

第6章 大好きなものがあることの、つよさ。

    「好き」こそが将来の可能性を広げてくれる

第7章 夢のまた夢? それ、実現できるかもよ?

    イメージは「見えない階段を1段ずつ」登ること

第8章 ルールやシステムは、もっとよくできる。

    いい子で従っているだけじゃ何も変わらない

第9章 尊敬する人を見つけよう。

    その人から学ぼう、その人の話を聞こう



4.全体的な所感


聞き手の奥野氏のおかげもあると思いますが、

表現が平易でくどくなく素晴らしかったです。


公益資本主義の正しさを説くというよりも、

原氏の人生経験を詳らかに遡ることによって、

感じたことなどを追体験できました。


例えば、学生時代に共産主義国を旅行し見聞きした話などは、

非常に興味深く読ませていただきました。


公益資本主義の理解が確実にできたかというと

ちょっとわかりませんが、希望ある考え方だと思いました。

しかし、2つの懸念を残しています。


①最終的に、香港を拠点にしていること

共産主義ではなく資本主義の側にたつのであれば、 

香港を拠点にすべきではないと考えるからです。


②共産主義ではないと言い切れないこと

「教育を受けた、健康で豊かな中間層」を増やすことが世界のため

だというが、この表現は共産主義の理想としても言えそうだからです。



現段階の、自分の解釈は次の通り。

●株主資本主義

 マッチするのは100人以上の会社。ヒエラルキー組織。株主と経営者が優先。

●公益資本主義

 マッチするのは10人ほどの会社。フラット組織。従業員が優先。

●ステークホルダー資本主義

 株主資本主義をより長期に見直しだけ。従業員も少しだけ優先。



5.個別の印象的な内容


P56より、

株主資本主義では、「会社は株主のものだ」と考え、

株主と経営者にのみ利益を極端に分配します。対して

公益資本主義では、すべての社中(仲間)に長期的に利益を還元すべきと考え、

従業員も大切にします。そして、

格差問題を解決する現実的な理念・手段として注目され始めています。


P150より、

闇雲に出資していたわけではなく、

将来的に考古学に役に立ちそうなテクノロジーにばかり出資していました。

まずはベンチャーキャピタルとして考古学のテクノロジーをサポートし、

その技術的な土壌を整えてから研究生活へ戻ろうと考えていた。


P218より、

自分の頭で考えて、自分で決める。

そのためのひとつは「現地に行く」だと思う。

つまり、「たくさんの意見に触れて五感で感じる」こと。



6.おススメな人はどんな人か


資本主義とは何なのか、共産主義とは何なのかということに関心があり、

その解像度を高めたい人にお勧めです。


それと、ベンチャーキャピタルの生き方としても参考になると思います。

原氏は考古学を中心に投資活動を進めたのですね、

私は宇宙や教育や食料を重点にしていますが、

ちょっとひろげすなのかもしれないと感じました。


読中で、様々なことを考えるきっかけとなり、

非常に楽しい時間となりました。





ありがとうございました、

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