日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、
サイゼリヤの法則
~なぜ「自分中心」をやめると、ビジネスも人生もうまくいくのか?~
2024年3月初版
1.著者
正垣 泰彦
東京理科大学物理学専攻
1967年に大学在学中にサイゼリヤ開業、
2009年、社長から会長に
2.どんな期待を持って読んだか
「サイゼリヤ元社長がおすすめする図々しさ」
を読み、二代目社長が非常に面白い人だったので、
創業者についても知りたいと思ったことがきっかけです。
3.構成
第1章 利他
「人のため」に生きていれば、すべてはあなたに味方する
第2章 反省
第2章 反省
「自分は間違っているかもしれない」と思う人ほど、正しい
第3章 調和
第3章 調和
「目の前にあるものが最高」と思える人ほど、遠くへ行ける
第4章 努力
第4章 努力
努力を怠った途端に、「秩序」は崩壊していく
第5章 法則
第5章 法則
「エネルギーの法則」に従えば、ビジネスも人生もうまくいく
4.全体的な所感
思考の根底が、
コテコテの理系で、面白い。
物理学を専攻していた理系の経営者ならではであり、
自然が天動説ではなく地動説であることと同じく、
経済も自分を中心に考えるのではなく相互に影響しあっている
という考え方が面白かった。
5.個別の印象的な内容
P55より、
お客様に喜んでもらうことだけにリソースを投入するのが、サイゼリヤ。
創業記念日は祝わないし、社屋はプライム市場上場企業の割に質素。
P56より、
サイゼリヤは広告を出したことがない。
広告を出して喜ぶのは、お店や企業の側。
それよりも、料理を安くしたり、おいしくする方がお客様のためになる。
広告を出すことによって、客数の波などの変動要因が増えるし、
専門の部署の人件費もかかってしまう。
広告を出さないことによって、味と価格の満足度が客数に直結するため、
経営がシンプルになる。
P126より、
サイゼリヤ1号店は、長屋の2階だった。
1階の八百屋とアサリ屋が入口をふさいで正直なところ邪魔だった。
そこで、八百屋の野菜でサラダを提供し始めた。
そして、アサリ屋のアサリでボンゴレビアンコも提供し始めた。
すると、いつの間にか、八百屋とアサリ屋が頼んでもいないのに
客引きをしてくれるようになっていた。
P195より、
サイゼリヤの店長には売上目標は課していなく、
稼働計画による経費コントロールにより、
人時生産性(1日の粗利益額/従業員の1日の総労働時間)
を5000~6000円にコントロールするよう求めている。
6.おすすめなのか
サイゼリヤへの投資を検討していて、
深く経営に対する考え方を理解するために、
必須の本だと感じました。
ちなみに私は、サイゼリアに投資したいと思っていましたが、
投資家よりも消費者になるほうがよいのかなと
再考するきっかけになりました。
とても個性的な経営を垣間見ることができ、
一般的な経営やマーケティングとは一線を画すと思います
しかし、経営の本質でもあると感じています。
そして、サイゼリヤは
株主ではなく、客のためにあると明言している点が
すっきりしていて、ますますファンになってしまいました。
ありがとうございました。
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