2025-02-10

Trillions ~インデックス・ファンド革命~


日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

Trillions ~インデックス・ファンド革命~

2024年2月初版




1.著者


ロビン・ウィグルスワース 著
フィナンシャル・タイムズ紙グローバルファイナンス担当記者

貫井佳子 訳
翻訳家。訳書に『投資で一番大切な20の教え』などがある


2.どんな期待を持って読んだか


インデックスファンドにも大金を投資する身として、
歴史と今後の課題を理解したいと思い、手に取りました。

これまでに読んだ本などの知識があるため、
結構理解できるんじゃないかと期待して読み始めました。


3.構成


本書に登場する人物
第1章 バフェットの賭け
第2章 ゴッドファーザー
第3章 偶然の悪魔を手なずける
第4章 クオンティファイアーズ
第5章 非正統派の砦
第6章 ハリネズミ
第7章 ボーグルのバカげた事業
第8章 バンガードの隆盛
第9章 ニュー・ディメンション
第10章 バイオニックベータ
第11章 スパイダーの誕生
第12章 WFIA2・0
第13章 ラリーの攻めの一手
第14章 世紀の買収
第15章 パーディーのショットガン
第16章 資本の新たな支配者たち
第17章 これが水だ
第18章 
企業界の新たな大権力者たち
エピローグ


4.全体的な所感


一言で本書を紹介するなら、
インデックスファンドの発展の歴史を語る本かな。

ジャック・ボーグル以外にもたくさんの人が紹介されており、
今まで、バンガード中心に理解していた
インデックス投資の苦労と成長の歴史を垣間見れた気がします。

しかし、出てくる人や会社や時代背景が理解できていないからか、
結構苦戦しました。

日本語訳は上手にできていると感じましたので、
自分の米国理解が不足してるということかな。。。


日本語でアメリカの歴史を学ぶことができる貴重な一冊だと思います。
1年後に再読したら、もっと理解は深まるように成長したいです。


5.個別の印象的な内容



P37より、
個人の成績が運と能力のどちらによるものかを判断することはほとんど不可能だ。
しかも、経験が熟練に結び付かない稀な職種であり、二流以下は無価値とみなされる。
「平均的な医者は、それでも命を救う役割を演じられる。
 だが平均的な投資家は、社会の価値を損なっている」

→冷徹ですが、非常に簡明ですね


P125より、
1975年末の主要なインデックスファンドの手数料は、
運用額の0.3~0.6%と著しく低い水準だった。

→1975年頃の情報を知れてうれしい、、、こんなに安いのかなぁ


P181より、
1982年のバンガードのファンドの平均経費率は0.6%だった。
2000年には、この数値が一段と低下し、0.27%となった。


P328より、
世界的な資産運用会社というよりも大学キャンパスに近い雰囲気だったバークレイズに、
ブラックロックが杓子定規な商業主義を持ち込んだと文句を言っていた。

→各社の社風の違いを知る貴重な情報でした


P414より、
インデックスファンドは怠惰で注意散漫な株主を生み出す。
それが企業の怠慢と資源の浪費につながり、
経済全体の活力を損なうことになりかねない、
とシンガーは説いた。

→金儲けだけのことを考えれば、非常に効率的なので、同感です


P424より、
S&P500を構成する企業の80%超で、
ブラックロック、バンガード、ステート・ストリート
のいずれかが筆頭株主になっている。

→そんな状況にすでになっているのですね


P429より、
S&P500構成企業の全株式に対するビッグ・スリー合計の保有株の比率は、
1998年には5%だったが、
現在では20%に達している。
このトレンドが続くと仮定すると、
ビッグ・スリーが行使する議決権比率は、
むこう10年以内に1/3に拡大し、
20年後までに41%に達すると推計されている。

→意外とまあ時間は残されているという感覚


6.おすすめなのか


とにかくボリュームがあるので、
時間があり、インデックスの歴史を理解したく、
そして、多くの登場人物に混乱しない
きわめて限られた人向けだと思います。

構成から、どんな内容かを想像できる人には面白いかと思いますが、
自分はまだまだ背景理解が乏しく、
苦戦しています。




ありがとうございました。



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