日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、
60代からの資産「使い切り」法
~今ある資産の寿命を伸ばす賢い「取り崩し」の技術~
2023年08月初版
1.著者
野尻 哲史
フィンウェル研究所 代表
1982年 山一証券入社、
1998年 メリルリンチ証券入社、
2006年 フィデリティ投信入社を経て、
2019年 上記定年を機にフィンウェル設立
2.どんな期待を持って読んだか
私はまだ40代前半であり60代ではないが、
FIREの生活は、資産の取り崩しに近いため、
上手な資産の使い方について勉強しようと思って読みました。
3.構成
序章 資産形成を終えた人に
第1章 「資産活用」世代の実態
第2章 リタイアメント・インカムとは?
第3章 「毎月10万円の引き出し」はなぜキケンなのか
第4章 引き出しは「率」で考える
第5章 保有する資産全体のなかで取り崩しを考える
第6章 資産活用層は新NISAをどう使う?
第7章 生活スタイルと資産活用
第8章 資産活用層の社会貢献
第2章 リタイアメント・インカムとは?
第3章 「毎月10万円の引き出し」はなぜキケンなのか
第4章 引き出しは「率」で考える
第5章 保有する資産全体のなかで取り崩しを考える
第6章 資産活用層は新NISAをどう使う?
第7章 生活スタイルと資産活用
第8章 資産活用層の社会貢献
4.全体的な所感
将来の自分や現在の60代以上を想像しながら読むことで楽しめました。
最後に提案していた内容に勇気づけられました。
60代以上が、
会社と自分とばかり向き合って「できるだけ使わない」スタンスから
社会と向き合って「運用しながら使う」スタンスにかわることで
日本経済に貢献することができる
5.個別の印象的な内容
P46より、
老後2000万円問題について、
「2000万円では足りない」と回答した人の保有資産額の平均は3600万円で、
「2000万円くらい必要」と回答した人の保有資産額の平均は2400万円、
「2000万円も必要ない」と回答した人の平均は1700万円
ときれいに整合的だった。
→知ってしまえば当たり前だと感じますが、
回答者属性の分析ができるアンケートを作成している点がすごいですね
P171より、
老後2000万円(30年間毎月5.5万円引き出すモデル)は
(運用を加味しない)引出総額だから、
(運用して分配金などを加味すれば)65歳で1400万円くらいの資産があれば、
想定の引出し総額になると考えることができる。
→運用におけるキャピタルやインカムのゲインで気は楽になります
P273より、
「資産形成」にあたるAccumulationの対になる言葉として、
Decumulationがこの本でいうところの「資産活用」に相当する
P274より、
「取り崩し」と「引出し」の違いについて。
一般的には「取り崩し」とはネガティブな響きがあるが、
「取崩額=引出額ー運用による増額」という定義をしており、
ポジティブなイメージを持たせたい
6.おすすめなのか
60代と言わず、40代にもおすすめだと思います。
ただし、ボリュームは半分以下にできると感じます。
意外でしたが、
NISAについて、英国との比較など非常に勉強になります。
英国では、まだまだ日本のNISAで導入していない良い制度があります。
ありがとうございました。
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