日々の読書から、おすすめを紹介する。今日は、
社会をよくする投資入門 ~経済的リターンと社会的インパクトの両立~
2024年5月初版
1.著者
鎌田泰幸
鎌倉投信の社長であり、外資系の信託銀行にて副社長を務めた後、
2008年に鎌倉投信を設立した。
2.どんな期待を持って読んだか
長期投資をするアクティブファンドとして有名な鎌倉投信は、
ずっと関心を持っている。
当たり前になっている事柄に対して、
はっとさせられる投げかけや考えを提供してくれるため、
深い気づきを与えてくれる鎌田社長の著書は、今回2作目。
一作目は、2011年に出版されたので、
この10年間の変化が気になり、手をとりました。
3.構成
第1章 「社会をよくする投資」とは何か
第2章 リターンの大元は「事業」である
第3章 経済の海と金融クジラ
第4章 「欲望」が集まる金融市場の構造
第5章 投資の「新しい選択肢」
第6章 「社会をよくする投資」の実践
最終章 投信の先にどんな「10年後」を描くか
4.全体的な所感
コロナ禍の経験を踏まえたアップデートや、
儲けるだけでない「よい社会づくり」の投資についての解説です。
※リターンでは競わない姿勢と覚悟が感じられます
鎌倉投信が実施する(資産運用ではなく)イベントなどをやる意味を
感じられる一冊かと思います。
5.個別の感想
コロナウイルスは人類に何を問いかけたのかという話の中での次の表現が好き
P132より、
「人や社会は、経済に従属化しているようにも思われた。
つまり、社会のためにお金があるのではなく、
お金を回すために社会が存在しているような気がしたのだ」。
自分も同じ感覚を抱きますね
そんなコロナ対策の違和感を言葉にしてくれてさすがだと思いました。
P229より、
「新型コロナウイルスが落ち着いたころ、経営者との面談で感じたことは、
『コロナ禍以前の環境に戻ることを期待する会社』と
『コロナ禍をきっかけに進化しようとする会社』に大別される
面談を一度や二度ではなく、何度も行っている鎌倉投信だからこそ
会社の経営者が、建前で言っているのか否かが
伝わってくるのだと思う。
表面的には、ほとんどの会社が「進化しよう」というはずだから
6.おすすめなのか
投資の初心者に、おすすめだと思います。
投資でお金を増やそうとするだけでは、少しでも空しいと感じる人には、
泣けてくる本だと思います。
鎌倉投信は、人気のJTとかに投資は絶対しないだろうし、
私もしないだろうな
配当利回りが気になるけど
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