2024-08-10

世界最強の地政学



日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

世界最強の地政学

2024年4月初版





1.著者


奥山真司

カナダやイギリスにて学んだ戦略学博士
国際地政学研究所上席研究員



2.どんな期待を持って読んだか


各国の政治のトップ、中枢の人たちがどのような思想をしているのかを
知りたいと思い、地政学については勉強を進めています。

投資に関するヒントもあるはずだと思っています。


3.構成


0 「地政学」とは何か
1 世界観
2 シーパワーとランドパワー 
3 ルートとチョークポイント
4 グランド・ストラテジー
5 バランス・オブ・パワー
6 コントロール



4.全体的な所感


学術面や歴史面に偏り過ぎることなく、
2024年のホットな地政学ネタを多く含む
読みやすい本だと思いました。

他の本同様に、シーパワーとランドパワーの解説から入り、
ルートとチョークポイントの説明がありますが、
宇宙開発に関するチョークポイントについても解説があったことが
非常に新鮮でした。

具体的には、P121より、

宇宙にもチョークポイントがある。
それはロケット打上げのチョークポイント(低緯度かつ東に海がある)や、
衛星軌道のチョークポイント(ラグランジュ・ポイント)である。

 ※ラグランジュ・ポイントとは、地球と月の重力均衡点のことであり、
  ここに人工衛星を置くと燃料を使わずに位置を留めておくことが可能


5.個別の感想



P28より、

リアリズムとは、
 衝突モデルであり、軍事力や経済力などの「力」を持つものが世界を動かす考え方
リベラリズムとは、
 協調モデルであり、所有権などの基本ルールに基づいた法などを  共有することで衝突を減らす考え方


P77より、

現代の輸送において、海運は圧倒的に優位を保っている。
世界貿易のうち、海上輸送が占める割合は、金額で7割、重量で9割を占める。

人間の輸送は、飛行機による空運がメインになったけど、
 物の輸送は、船が今だこんなにも割合が高いことに驚きました


P107より、

シーパワーを高めるために、
米軍は世界170か国に拠点を置き、45万人以上が海外に駐留している。
その中でも5大基地のうち、2つは日本にある。
沖縄米軍基地と米海軍横須賀基地である。

→アメリカが世界最強であるために、日本は重要な同盟国だと感じます
 言葉ではなく、行動がなされているということが大事


6.おすすめなのか


わかりやすい日本語であり、コンパクトでおススメしたいです。
著者は、You Tubeもやっているのですね、
少し観ていきたいと思いました。





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