日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、
税金の世界史
2021年09月初版
1.著者
ドミニク・フリスビー
イギリス人の金融ライターであり、コメディアン
金融カンファレンスで金融の未来をテーマに講演多数
2.どんな期待を持って読んだか
税金への関心を持ったので、
世界の税金について勉強したいと思い、
タイトルだけで読むことを決めました。
300ページ弱もあり、時間がかかりますが、
内容が非常に濃いため、「がんばって」読了しました。
3.構成
第1章 日光の泥棒
第2章 とんでもない状況からとんでもない解決策
第3章 税金を取るわけ
第4章 税金の始まりの時代
第2章 とんでもない状況からとんでもない解決策
第3章 税金を取るわけ
第4章 税金の始まりの時代
第5章 税金とユダヤ教、キリスト教、イスラム教
第6章 史上もっとも偉大な憲法
第7章 黒死病がヨーロッパの租税を変えた
第8章 国民国家は税によって誕生した
第9章 戦争、借金、インフレ、飢餓~~そして所得全
第10章 アメリカ南北船頭の本当の意味
第11章 大きな政府の誕生
第12章 第二次世界大戦、アメリカとナチス
第13章 社会民主主義の発展
第14章 非公式の税負担~~債務とインフレ
第15章 労働の未来
第16章 暗号通貨~~税務署職員の悪夢
第17章 デジタルは自由を得る
第18章 データ~~税務当局の新たな味方
第19章 税制の不備
第20章 ユートピアの設計
4.全体的な所感
我々が一般的に学ぶ世界史を
税金という観点からも理解していくというものです。
宗教が始まった背景や、各種戦争が起きた背景など
税金という観点からもこんなに面白く理解することができることを
知ることができたことは幸せです。
5.個別の印象的な内容
P28より、
万里の長城は、異民族の侵攻に対する防御のために築かれたといわれるが、
関税の徴収に100万人もの人員が配置された
つまり、徴税目的での建築物でもある
P163より、
地方税が増えにくかったのに、国税は増えやすかった。
だから、国税の比率が上がり、中央政府の権力が強くなった
P208より、
ピーター・ティールは、「リバタリアンの教育」の中で、
資本主義と民主主義は両立しないと主張している
P230より、
ミルトン・フリードマン
「政府が最も効率よく徴収できる税は、動かないものに課する税である」
P262より、
私の考える「ユートピア」は、大まかに香港を参考にしている。
現行の制度(複雑で徴収率の高い税制)の逆を行く税である
P280より、
本書は前半において、人類が行ってきた道のりを税という観点から
浮かび上がらせる。
後半では、テクノロジーの進歩による社会の著しい変化に、
今の税の仕組みが追いついていないことを詳らかにし、
これからの税はどうあるべきかについて掘り下げる。
さらに、第二次世界大戦後に目覚ましい発展を遂げた香港の手法を
基礎にする夢の税制の構築を提案する。
それは、税の種類を思い切って減らし、
サブスクリプション制度の応用によって
公共サービスの提供をもっと効率的にする構想である
6.おすすめなのか
世界史の知識が多くある人におすすめです。
私は理系で歴史、特に海外の歴史を詳しくしらないため、
途中で挫折しそうになりました。
世界史の教科書とあわせて、
ゆっくりじっくり読む価値を感じました。
ありがとうございました。
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